たいていのことは20時間で習得できる

Posted by ちょいハック on Thursday, March 4, 2021

目次

著者について

著者はジョシュ・カウフマンで、アメリカ・コロラド州在住です。
https://joshkaufman.net/ というウェブサイトを運営しており、「もっと稼ぎ、もっと多くの仕事を成し遂げ、もっと楽しむ方法」をテーマに活動しています。

あのプレゼンで有名なTEDでの講演の経験もあります。

動機

著者は本人曰く学習中毒だそうです。
子育てで忙しい中でも、なんとか新しいことを短期間で学習する状況でした。
ですが、一般的に言われている新しい技能の習得にかかる時間は10000時間だそうです。
10000時間は、毎日8時間学習しても約3年半かかってしまいます。
これでは新しいことを学ぶのに時間がかかり過ぎます。。。 なんとか、短期間で達成できないか。。。

そこで生まれたのが超速スキル獲得法です。

短期間で習得できないという「こちこちマインドセット」は捨てて、新しい挑戦をしてみましょう!

超速スキル獲得法とは

この方法は、学習ステップを大きく4つのステップに分けます。

  1. [分解]できるだけ小さなサブスキルに分ける
  2. [学習]効率的に、正しくスキル習得するために、サブスキルについて十分知識を得る
  3. [除去]練習の邪魔になる、物理的、精神的、感情的障害を取り除く
  4. [練習]特に重要なサブスキルを少なくとも20時間練習する

10000時間の法則は、その道のプロになるまでにかかるとされる時間です。
ですが、1つのサブスキルを必要十分泣けで学習するのであれば、20時間程度集中し、知的に取り組めば初められます。

人間がスキルを習得するステップ

人間がスキルを習得するステップは以下のようになっている。

[スキル獲得の3段階モデル]

  1. [初期]認知段階:自分が習得したいスキルを理解し、考え、対処できるパーツに分解する
  2. [中期]連合段階:スキルを練習し、フィードバッククォ受け取り、それに基づいて修正する
  3. [後期]自立段階:頭で考えずに、必要以上に注意を払わずに、スキルを実践する

これは、身体的スキル・知的スキルどちらにも当てはまります。 超速スキル獲得法はこれらのステップをより効率化する方法です。

超速スキル獲得法10のルール

では、早速超速スキル獲得法10のルールを見ていきましょう

  1. 魅力的なプロジェクトを選ぶ
    関心の無いことに時間を割くのはやめよう
  2. 一時に1つのスキルにエネルギーを集中する
    同時に複数のスキルを得ようとせず、たった1つのことに集中しよう
  3. 目標とするパフォーマンスレベルを明確にする
    必要とするスキルを、一文で具体的にしよう
  4. スキルをサブスキルに分解する
    分解することで、最も重要なスキルを特定しよう
  5. 重要なパーツを手に入れる
    スキル習得に必要・効率化してくれる最高のツールを手に入れよう
  6. 練習の障害を取り除く
    練習を始めやすい環境を作ろう
  7. 練習時間を確保する
    「時間があるとき」は来ない、自分で時間をつくろう
  8. すぐにフィードバックが返ってくる仕組みを作る
    的確なフィードバックをもらい、練習を加速させそう
  9. 時計のそばで一気に練習する
    練習した連続時間が長いほど習得は早い。正確に練習時間を測ろう
  10. 量と速さを重視する
    質よりも、これで十分というレベルで量と速さを意識しよう

実際見てみると、当たり前のことに思えるかもしれませんが、大切なのは真剣に活用するかどうかということです。

これを実践することで、 スキル獲得の3段階モデル の2つを効率的に実施できます。
右往左往せずに、本質的で重要な活動に取り組むためのルールです。

効率的学習を行おう

この本では、スキル獲得学習を分けています。
テニスの知識がいくらあるからと言って、テニスができないのと同じように。

だからと言って、学習が重要では無いわけではありません。
練習する前に、少しリサーチするだけで時間とエネルギーを大きく節約することができます。

これは、効率的学習のための10の基本ルールです。

  1. スキルとそれに関連したトピックについて調べる
    例えばテニスを学ぶなら、ウェア・ラケット・選手の動画などを見て、ざっくり全体像を把握しよう
  2. わからなくてもやってみる
    ちんぷんかんぷんでもやってみる、何がわからないのか知って、どんどん進めよう
  3. 心的モデルと心的フックを知る
    繰り返し登場する概念・技術は「心的モデル」、他のスキルの類似性や比喩に気づくことは「心的フック」
    これらを利用して、練習に利用しやすくしよう
  4. 望んでいることの「逆」を想像する
    最悪の事態を想像して、何が重要かを判断しよう
  5. 実際にやっている人の話を聞いて予想を立てる
    経験者に聞いて、幻想や誤解を解消して、適切な期待を持とう
  6. 環境から気が散る要素を取り除く
    スマホ・家族・同僚・TVなど、気が散る要因は減らしてから練習しよう
  7. 覚えるための感覚を開けて反復と強化をする
    素早く思い出すことが重要なスキルは、フラッシュカードなどで重要な要素を暗記してしまおう
  8. チェックリストとルーティーンを設ける
    毎回決まった手順があるスキルはチェックリストを作って体系化しよう
  9. 予測を立て、検証する
    何かを変えるようどんな結果ができるのか、適切に検証して仮設を立てて実行しよう
  10. 自分の生物学的欲求を大切にする
    適度に休息を取って学習しよう